福岡詩麻

2021年6月23日

「ものもらいがなかなか治りません…」〜麦粒腫と霰粒腫の経過と治療

最終更新: 2022年4月23日

こんにちは。

大宮はまだ眼科西口分院

院長の福岡詩麻です。

処方された

目薬をしているのに

ものもらいが

なかなか治らないと、

心配になりますよね…。

まぶたが腫れる

ものもらいのうち

主には

⚫︎赤くて痛いのが

「麦粒腫」

(ばくりゅうしゅ)。

⚫︎しこりがあって痛みはないのが

「霰粒腫」

(さんりゅうしゅ)

です。

症状が

典型的ではなくて

ふたつの区別が

むずかしいこともよくあります。

最初、麦粒腫だった

(もしくは麦粒腫にみえた)

ものが、

途中から

霰粒腫になることもあります。

⚫︎麦粒腫は、

主には、抗生剤で治療します。

メスで切開したり

針で刺して膿を出す

こともあります。

数日から

1週間程度で

治る方が多いです。

処方された

点眼や眼軟膏を使用したり

内服を飲み切っても

痛みや腫れがひかない場合は、

炎症が強かったり、

まわりに広がっている

可能性がありますので、

もう一度眼科に受診して

診てもらってください。

⚫︎霰粒腫は、

抗生剤やステロイドの

点眼や眼軟膏、

ステロイド注射、

手術などで治療します。

痛い治療は希望されない方、

霰粒腫になりやすい方には、

セルフケアとして、

まぶたの縁を洗ったり

(リッドハイジーン、眼瞼清拭)、

まぶたを温めること

(温罨法 (おんあんぽう))

をおすすめしています。

⁡霰粒腫は

数日で

良くなる場合もありますが、

放っておいたり、

手術以外の方法だと

治るのに

数ヶ月以上

かかる場合もあります。

注射は

数日から週の単位で

小さくなる方が多いですが、

また再発してくる

場合もあります。

霰粒腫がこのまま

一生治らないのではないかと

心配される方が

ときどきいらっしゃいますが、

霰粒腫は

必ずいつかは治ります。

ご高齢の方で、

霰粒腫が

治らなかったり

再発を繰り返す場合、

脂腺癌を疑う必要が出てきます。

ものもらいが

治りづらくて

心配なときは、

担当の眼科の先生に

病名を確認して

相談してみてくださいね。

#目の病気について

#霰粒腫

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