2017年2月16~18日に、福岡で行われた日本角膜学会総会(角膜カンファランス2017)で、乳化油性点眼液がドライアイ眼の涙液油層の与える効果について、発表させていただきました。
眼の表面は、涙でまもられています。涙は、水分と油とムチンで構成されています。涙の油は、マイボーム腺というまぶたにある腺から分泌されています。ドライアイの原因として、マイボーム腺からの油が足りなくなる状態が一般的に多いことが知られています。現在、日本では、眼軟膏は処方できますが、油の点眼液は処方されていません。アメリカでドライアイ治療薬として使用されている乳化油性点眼液SYSTANE® BALANCEという薬により、1回点眼の15分後に涙液油層が厚くなり、1ヵ月点眼を続けると涙液の安定性が改善したということをお話しさせていただきました。患者様にとってさらによい薬がないかどうか研究を続けたいと思います。
学会場にて共同演者の有田玲子先生(伊藤医院)と