こんにちは。
大宮はまだ眼科西口分院の福岡詩麻です。
今日は、国際近視シンポジウムで、近視について、いろいろな国の研究者の先生方のお話を聞いてきました。
このままだと、2050年には世界の人口の50%近くが近視になるかもしれない、そして、10%近くが強度近視になるかもしれないとのことです。
特にアジアの若者・子どもたちの近視が急増していることが問題になっています。
日本人の高校生の近視はすでに60%をこえており、2010年ごろから増えていて、直接の証明はされていないですが、スマホやタブレットの普及の時期と一致しているということでした。
近視は、近くは見えますが、遠くがぼやけて見づらい状態です。
近視の目では、遠くを見ようとするときに、ピントが合う位置よりも眼軸(目玉の奥行き)が長く、目の奥の網膜にピントがしっかりあっていません。
目の奥にピントがあっていないぼやけた状態だと、眼軸がのびて、さらに近視になります。
強度近視は、病的に強い近視のことです。強度近視は、網膜剥離、緑内障、早期の白内障、黄斑症など、将来的に視力障害につながる目の病気のリスクが高くなります。失明にいたることもあります。
近視の原因は、遺伝的な要因と環境要因の両方が考えられています。
遺伝的な要因としては、日本人も含む東アジアの人々、片親もしくは両親が近視であることがあげられます。
環境要因は、近くでものを見ること、屋外での活動が少ないことなどが報告されています。
昔から言われているように、ものを見るときは明るくして、姿勢よく、小さすぎる文字よりも見やすい大きさの文字をというのが、自宅でもできる近視予防です。
東アジアの子どもたちに近視が多いのは、勉強ばかりして外あそびが少ないのが原因といわれています。外あそびの時間を増やして日光を浴びると近視進行予防になります。
シンポジウムの最初に、戻りたくても過去には戻れない…というビデオ上映がありました。
子どもたちの近視進行予防がこれからますます重要になると感じました。
子どもたちに、今、見えている自分の目を大切にしてねと伝えたいです。
大宮はまだ眼科西口分院で行っている近視に対する治療については、昨日のお知らせをご覧ください。
Comments