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  • 福岡詩麻

プラケニルを処方する内科医と網膜症検診を行う眼科医による さいたまSLE診療連携セミナー

こんにちは。

大宮はまだ眼科西口分院

院長の福岡詩麻です。




全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんに

プラケニル®を処方する内科医と、

プラケニル®による目の副作用

ヒドロキシクロロキン網膜症の

検診を行う眼科医による

「さいたまSLE診療連携セミナー」

が、先日オンラインで行われました。





↑ 写真右から

篠田啓先生(埼玉医科大学病院眼科) 鈴木王洋先生(すずひろクリニック) 堀越正信先生(さいたま赤十字病院 膠原病・リウマチ内科)

⁡私です。

プラケニル®️

(一般名 ヒドロキシクロロキン)は

全身性エリテマトーデス(SLE)や

皮膚エリテマトーデス(CLE)の

患者さんに処方されています。

プラケニル®により

目の副作用である

ヒドロキシクロロキン網膜症がでて、

視野(見えている範囲)が

欠けてきたり

視力が落ちたりすることがあります。




網膜症を

できるだけ早く見つけるために


プラケニル®を内服している

患者さんは

半年〜1年に1回

眼科検診を受けることが 勧められています。

アメリカでは65年以上前から

使われている薬ですが、

日本では

2015年から処方が可能となり

今年で7年です。


プラケニル®を

1日あたり多く

長期間内服し続けるほど

網膜症のリスクが

上がることがわかっています。

そのため、

今後日本でも

プラケニル®による

ヒドロキシクロロキン網膜症の

患者さんが増えることが

心配されています。

当院では、


5年前から

内科の専門の先生方や 眼科の先生方から

ご紹介いただき、


プラケニル®を内服している患者さんの

眼科検診を行なってきました。

その経験をもとに

今回、私からは

「ヒドロキシクロロキン投与患者の

眼科検診について」

講演させていただきました。




ヒドロキシクロロキン網膜症の

一番の問題は、


一度失われた視力や視野は

戻らないということ


プラケニル®の内服を

中止してからも


さらに進行する可能性がある

ということです。





とくに見え方に困っていなくても

定期的な眼科検診をする必要があるのは


視力や視野が悪化しているのに

ご本人が気づいてからでは

遅いからです。





まずは

プラケニル®の内服を開始する前に

目の状態が問題ないことを確認します。


プラケニル®の

内服をはじめてからは


1年もしくは半年ごとに

副作用がでていないことを確認することで、


安心して薬を飲み続けることができます。




もしも副作用の網膜症が

はじまってしまっている場合には


できるだけ早期発見をして

すぐに内服を中止することで、


副作用を最小限におさえることができます。





⁡今回の講演では


内科や皮膚科の先生方への

眼科検診についてのご紹介と

これから眼科検診をはじめる

眼科の先生方の

ご参考になればと思い、

当院で行っている

検診の実際の様子や

流れについても

お話させていただきました。


ヒドロキシクロロキン網膜症の

眼科検診は

必須の検査項目だけでも7つ、

さらに

特殊な検査が2つあります。

当院では

8つの検査を行なっています。



検査項目が多いので、

患者さんにとっては

大変だとは思いますが

どれも大切な検査です。





眼科医の視点でいくと、

視力、眼圧

細隙燈顕微鏡検査

眼底検査(眼底写真)

OCT

視野検査

ここまでの6つは

緑内障の検査項目と同じです。

⁡⁡

これらに加えて

ヒドロキシクロロキン網膜症の

眼科検診で必要なのは

色覚検査です。





視野検査と

OCTの機械を

お持ちの眼科は多いです。



すでに

緑内障の診療を行っている

クリニックだったら

色覚検査表を

用意していただければ

網膜症の検診が行えます。




現在、日本では

約3万人ほどの患者さんが

プラケニル®を

内服しているとのことです。



大学病院や

地域の拠点となる病院の眼科だけで

ヒドロキシクロロキン網膜症の

眼科検診を行なっていくのは

負担が大きいですから、

今後さらに

多くの眼科医院が

検診に協力してくださるとよいです。



私の講演の

座長を務めていただいた

埼玉医科大学病院 眼科

診療部長・教授 篠田啓先生は

「ヒドロキシクロロキン適正使用のための手引き」

の著者のおひとりでもあります。

この手引きには

網膜症の症例の経過や検査所見、

推奨される眼科検診の時期や内容について

書かれており、

当院でも

手引きに沿った

眼科検診を行なってきました。

その篠田先生に

「クリニックの

検査体制の工夫、こつ、

そして緑内障検査に

色覚検査を足しただけ、

という名言、


全部勉強になりました!」

と言っていただけて光栄でした。





SLEの患者さんに

日々プラケニル®をご処方されている

専門家として


さいたま赤十字病院

膠原病・リウマチ内科

部長の堀越正信先生が


「SLE患者への

ヒドロキシクロロキン投与意義と

眼科連携について」


特別講演をされました。




プラケニル®を

内服することで、

●SLEの関節炎や皮疹など  病気の活動性を低下させる

●再燃をおさえる


(再燃とは…

病気が落ち着いていたものが

再び悪化することです)

●ステロイドや免疫抑制剤を

 減らしたり中止したりできる

●生命予後を改善できる

ことが報告されているそうです。




堀越先生が中心となって

さいたま赤十字病院の

膠原病・リウマチ内科で

診療されてきたSLEの患者さんで


プラケニルを内服することにより

SLEの病状が落ち着いて(寛解)

ステロイドを中止できた症例の

まとめについても

くわしくお話がありました。



「プラケニル®を

安全に長く使うために

定期的に眼科での検診を受けることが

重要なので、

前回の検診から半年過ぎたら

主治医である私から

患者さんに声かけをして

眼科に行ってもらうようにしています」

とのことでした。

ご自身でもSLEの診療をされている

座長の

すずひろクリニック

院長の鈴木王洋先生は

「ステロイドや免疫抑制剤の

減量や中止は

なかなかむずかしいことなので、

堀越先生が

実際に行われているというのは

すばらしいことです」と

おっしゃっていました。


堀越先生のご講演を拝聴して

SLE診療における

プラケニル®の重要性と

眼科検診の重要性が

あらためてよくわかりました。




プラケニル®を内服している患者さんも

処方されている先生方も

安心して治療が続けられるよう、

内科・皮膚科の専門医の

先生方と連携をとりながら

引き続き

眼科検診を行なってまいりたいと思います。



プラケニル®︎を内服されている方

これから内服予定の方は、


ご自身の大切な目のために

ぜひ眼科検診を受けてください!





眼科に受診するときは、 プラケニル®を内服中であることを 医師またはスタッフにお伝えください。



大宮はまだ眼科西口分院では、 視野検査が予約制になっております。

プラケニル®開始前の検査もしくは、 プラケニル®内服中で 副作用チェックのための検査をご希望の方は、

受診前にお電話でご予約ください



検査項目が多いので、 時間に余裕をもってご来院ください。




こちらもお読みください


<院長ブログ>

プラケニルによる目の副作用 ヒドロキシクロロキン網膜症 (omiya-hamada-west.com)




さらに詳しく知りたい方は…


<プラケニルについての患者さん向けの情報サイト>


SLE.jp プラケニルを正しく使用するために。 (asahikasei-pharma-sle.jp)



<プラケニルによる網膜症の眼科検診を受けられる全国の眼科の検索ページ>


トップ | 眼科検索|SLE.jp (navitime.co.jp)



<参考文献>


ヒドロキシクロロキン適正使用のための手引き (nichigan.or.jp)

日本眼科学会雑誌 120(6), 419-428, 2016

近藤 峰生, 篠田 啓, 松本 惣一, 横川 直人, 寺﨑 浩子



ヒドロキシクロロキン網膜症のスクリーニング

日本の眼科 88:1 号, 80-84, 2017

篠田 啓, 近藤 峰生, 松本 惣, 横川 直人, 寺崎 浩子



Ocular findings in Japanese patients with hydroxychloroquine retinopathy developing within 3 years of treatment - PubMed (nih.gov)

Jpn J Ophthalmol. 2021 Jul;65(4):472-481. doi: 10.1007/s10384-021-00841-9. Epub 2021 May 20.

Hiroko Ozawa, Shinji Ueno, Akiko Ohno-Tanaka, Takao Sakai, Masayuki Hashiguchi, Mikiko Shimizu, Kaoru Fujinami, Seong Joon Ahn, Mineo Kondo, David J. Browning, Kei Shinoda & Naoto Yokogawa


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